技術情報・事業者向け情報

Cityroamでは、できるだけ広範囲で、様々な組織が参加できるように、運用体制づくりを進めています。もしこのウェブサイトを見て、若干合わないかもしれないと思われた場合でも、お気軽にご相談ください。新規のユースケースの開拓や、調整の可能性があるかもしれません。(→ 連絡先)

基本仕様

Cityroamは、無線LANローミング・フェデレーション(連合)として、利用者認証の情報を安全にやり取りできる認証連携基盤を提供します。Cityroamの認証連携は、eduroamの技術仕様をベースにしており、汎用性の向上と次世代ホットスポット/Passpointの対応のために、若干の拡張を加えたものです。具体的には、以下の仕様に基づいています。

上記の基本仕様のほか、連携する外部の事業者の技術仕様に合わせるために、追加の属性情報が使用されることがあります。Cityroamが提供するOpenRoamingのサービスは、以下の仕様に基づいています。

Cityroamは、セキュアなフリーWi-Fiのためのローミング基盤を志向しており、事業者間でのローミング費用のやり取りを仲介するような仕組みは提供しません。このため、OpenRoamingの二つのモデルのうち、ローミング契約が不要な settlement-free model のみをサポートしており、settled model は提供していません。(ローミング費用やり取りが必要な場合は、事業者間の直接契約が必要です)

用語定義

ANP (Access Network Provider): 基地局を設置して、利用者に無線アクセスサービスを提供する事業者。eduroamのSP (Service Provider)に相当する。

IdP (Identity Provider): 無線アクセスの認証に用いるID (アカウント)を発行し、認証処理を行う、設備ないし機関。

Cityroamの参加機関は、ANPのみ、IdPのみ、または、ANPとIdPの両方を担当します。

Cityroamの参加条件

Cityroamの認証連携基盤は、eduroamを包含する形で構築されています。

ANPとなる機関は、日本のeduroamのとりまとめ機関である国立情報学研究所が提供するeduroam JPにSP事業者として参加する必要があります。 (会議場などの一時的な基地局の運用を除きます)

ANPまたはIdPとなる機関は、原則として、電気通信事業者、または、これに準じた運用が可能な学校・大学・公共施設等に限定されます。

IdPのサービスのみを提供する機関や、ANPにもなるが発行アカウント数と比べて著しくバランスを欠いた少数の基地局しか提供しない機関については、参加が認められないことがあります。十分な数の基地局を提供するANP事業者と連携することを推奨します。

CityroamはフリーWi-Fiの利用形態を前提としているため、ANPにならずに、利用者にアカウントを有償配布する形態の事業は、原則として認められません。アカウント配布に係る手数料を求めることもできません。アカウントの発行・配布は、利用者に対して無償で実施するか、別の主要な有償サービスと比べて十分に割合の小さな付加的サービスとして実施する必要があります。Cityroam (OpenRoamingを含む)のアカウント発行が有償サービスの主要な価値とみなされる場合は、事前に協議・調整が必要です。

プライバシー保護

Cityroamでは、プライバシー保護が主としてIdP側のポリシーに依存しています。
Cityroamの参加事業者には、通信の秘密、個人情報保護の義務が課せられます。

プライバシー保護について